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404と自動遷移(リダイレクト)
ポジティップスの更新担当、ネモフィラ社員Mです。
株式会社ネモフィラでアクセシビリティ診断サービスの提供に関わっています。
しばらく、アクセシビリティ診断レポート作成や検証作業の中で発見していったアクセシビリティの話をしたいと思います。
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意外な落とし穴:404ページの自動遷移(リダイレクト)
一般的なWEBコーディングにおいて404ページには自動遷移(リダイレクト)が使われることが多いと思います。
404 not found
このページは存在しません。
このようなページを一度は見たことがあると思います。
404ページにオリジナルデザインを入れる場合、ある仕組みをいれることがよくあります。
自動遷移(リダイレクト)
例:このページは30秒後にTOPへ戻ります。
>このページは何秒後に自動でトップページに戻ります。
これが自動遷移(リダイレクト)です。
ユーザーの離脱を嫌って自動遷移(リダイレクト)してTOPページからまた見てもらえるようにするための仕組みですが、
この自動遷移を導入をしてしまうと…
実は自動遷移(リダイレクト)はアクセシビリティではNGです。
■ JIS X 8341-3:2016 達成基準
「ガイドライン 2.2:利用者がコンテンツを読み、使用するために十分な時間を提供すること」の中にあるA準拠規格の
2.2.1 タイミング調整可能に引っかかります。
クリアするには通常のリンクに
視覚障がいなどで文字を少しずつしか読めない方には何もわからないままTOPへ戻されてしまうため、
自動遷移(リダイレクト)はNG項目になっているようです。
対策のためには秒数を伸ばしたり…クリックで自動遷移を止められるようにするなどがありますが、
404ページにこれらの対策を導入するのは、あまり現実的ではないため
基本的には一般的なリンクをクリックでTOPページに戻るようにするのが現実的だと思います。
この達成基準 2.2.1 をクリアするのには特に難しいことは必要なく
クリアするには「TOPに戻る」リンクを通常のリンク形式で設置すればいいだけです。
思いがけない項目だった自動遷移(リダイレクト)
私もWEB制作には長くかかわっていますがWEBアクセシビリティを本格的に学ぶまで、リダイレクトによる自動遷移に気を使ったことはなく、そんな考えも持っていませんでした。
ですからアクセシビリティを気にし始めた皆さんにとっても
意外な落とし穴となっているんじゃないかなぁ…と思います。
健常者には気が付かないようなことが障がいを持つ方にとってストレスや混乱になってしまう、
リダイレクトに関してはまさにそれを感じます。
全く意識しなかったがそんなことがNGなのか…という項目が沢山あるのがアクセシビリティ達成基準です。
ネモフィラのアクセシビリティ診断サービスでは
この仕組みをデザイン段階で診断してくれなどのご依頼も承っています、もし困っている、気になるとなった時は
お気軽にご相談ください。